南京の地下鉄の駅名には、その土地の記憶がそのまま名前として残っているものが少なくありません。
南京地铁的站名中,有不少都保留着这座城市的历史记忆。
路線図を眺めているだけで、南京という街の時間の厚みが感じられます。
仅仅是看着线路图,就能感受到南京这座古城时间的厚度与沉淀。
今回は、地下鉄2番線にある駅名をご紹介します。
这一次,我们将介绍地铁2号线上的站名。
長江・夾江・秦淮新河の三つの川が交わる場所に、流れが長い時間をかけて削り出した砂州がある。
その形は上空から見ると魚の口のように見え、「魚嘴(魚のくちばし)」と名づけられた。
长江、夹江与秦淮新河三条河流交汇之处,有一片被水流在漫长岁月中雕刻而成的沙洲。
从高空俯瞰,它的形状宛如鱼之张口,因此被命名为“鱼嘴”。
「钟灵」とは、霊妙で秀でた気が集まることを意味する。
「钟」には「集まる・凝集する」という字義があり、天地の精気がこの地に宿るという思想に基づいている。
この地はもともと、明の孝陵を守る部隊・孝陵衛が駐屯した場所であり、『白下瑣言』には「孝陵衛、一名钟灵街」と記録されている。
“钟灵”意为灵秀之气汇聚之地。
“钟”有聚集、凝聚之意,源于天地精华汇聚于此的传统观念。
此地原为明代孝陵守卫部队“孝陵卫”的驻地。《白下琐言》中亦记载:“孝陵卫,一名钟灵街。”
「莫愁」とは、「悲しむことなかれ」「憂いを抱くことなかれ」という意味を持つ。
その由来には諸説あるが、最も広く知られているのは「莫愁女」の伝説である。
莫愁女は、困難な境遇にありながらも薬草の知識によって人々を救っていた女性である。のちに梁の官吏の家に嫁ぐが、梁武帝に見初められ、宮中へと召し上げられる。
やがて深い悲嘆の末に湖へ身を投じたとされ、その地は「莫愁湖」と呼ばれるようになった。
“莫愁”意为“无需忧愁”“不必悲伤”。
其由来众说纷纭,而最广为流传的,是关于“莫愁女”的传说。
相传莫愁女出身困顿,却精通药草之术,以此救助乡里。后嫁入梁地官宦之家,却被梁武帝相中,召入宫中。
最终,她在深沉的悲恸之中投湖而逝,其所葬之湖,后人称之为“莫愁湖”。
「元通」という名前は、日本語話者にとってはつい「元通り(もとどおり)」を連想してしまうかもしれないが、意味はまったく異なる。
この駅名は、近くにあった元通村に由来する。その村名はさらに遡ると、かつてこの地に建っていた明代の古刹・圓通寺に行き着く。
「元」と「圓」は字こそ異なるものの、音は同じまま村の名へと転じ、そのまま駅名として受け継がれた。ひとつの名前の中に、寺から村へ、そして村から駅へと続く時代の層が凝縮されている。
“元通”之名,乍看之下容易让日语使用者联想到“「元通り」(恢复原状)”之意,但其含义并非如此。
该站名源于附近的元通村,而村名的源头,则可追溯至曾坐落于此的明代古刹——圆通寺。
“元”与“圆”虽字形不同,却同音相承,由寺名转化为地名,再由地名延续为站名。
这个名字里,凝结着从寺院到村落,再到现代车站的时间层层递进的轨迹。